切らない仮性包茎手術の種類について

一般的に包茎手術と聞くと、余分な包皮を切除するものとイメージする方が多いかと思いますが、軽度の仮性包茎であれば包皮を切らずに症状が改善する可能性があります。確実に包茎が改善するというわけではありませんが、切る包茎手術よりも術後の回復が早いというメリットがあり、傷跡が残る心配もありません。

切らない包茎手術には何種類かの方法がありますが、その代表が後述するナチュラルピーリング法という術式です。また、仮性包茎の状態によっては、亀頭増大術や長茎術で改善することもあります。

亀頭増大術は、ヒアルロン酸などを注入することで亀頭を大きくするという手術で、大きくなった亀頭に引っかかることで包皮が被りにくくすることが可能です。長茎術は、体内に埋没した陰茎を引っ張り出して固定することで陰茎を長くするという手術です。陰茎が数センチほど長くなりますが、余った包皮よりも陰茎が長くなれば包茎が改善します。

ナチュラルピーリング法とはどんな手術?

ナチュラルピーリング法は、切らない仮性包茎手術の代表的な術式です。初めに包皮を剥いて亀頭を露出させた状態にして、包皮を医療用の糸で縫い付けることで、包皮が剥けた状態を維持するというものです。ナチュラルピーリング法で使用する糸は抜糸の必要はなく、術後の傷跡もほとんどなく、数ミリ程度の針穴が数か所に残る程度で済みます。

また、包皮を固定する際に医療用の接着剤を使用する根本部固定法という術式もあります。根本部固定法の場合は、傷跡は全く残りません。

ナチュラルピーリング法や根本部固定法は、術後の制限がほとんどなく、手術当日からでも性行為や自慰行為が可能という特徴もあります。手術自体も非常に簡単で、30分程度の時間で手術は終わりますが、これらはあくまで剥き癖をつけることで仮性包茎を改善するという術式です。

糸や接着剤で包皮を固定しているだけなので、性行為や自慰行為などの際に糸が切れたり、接着剤が剥がれたりすることがあります。糸や切れたり接着剤が剥がれたりするまでに、剥き癖がついていない場合は包茎に戻ってしまう可能性が非常に高いため注意が必要です。

まとめ

切らない仮性包茎の手術は、術後の回復が早いことや傷跡の心配が不要、手術時間が短いなどのメリットがありますが、効果が得られるのは軽度の仮性包茎の方のみです。そのため、切らない仮性包茎手術を検討する際は、医師に本当に効果が得られるのかを十分に確認して、最善と思われる方法の手術を受けることが大切です。

また、ナチュラルピーリング法や根本部固定法は確実に包茎が治るわけではないため、状況によっては切る包茎手術も検討しましょう。